昭和 24 年(1949 年)、学校制度が六・三・三・四制に改革されたことに伴い、新制度の神戸大学は教育学部、法学部、経済学部、経営学部、工学部と文理学部の 6 学部の規模で発足した。当初、文理学部は一般教育担当を含む教官で組織されていた。つまり、一般教育が行われていた御影分校勤務の教官、姫路分校勤務の教官と学部の専門教育を担当する教官によって組織されていたわけである。数学科は専門教育担当として教授 2 名、助教授 2 名、一般教育担当として御影分校勤務 4名、姫路分校勤務 3 名で発足し、昭和 28 年完成時には、学部専門教育担当は教授 3 名、助教授 3 名の定員と全学からの借用定員 2 名の助手で構成されていた。当時の専門教育担当の教授は、関数方程式の佐藤徳意、統計数学の坂元平八が専任で、大阪大学の幾何学の寺坂英孝が併任となっており、名称も統計数学科であった。この一般教育担当教官を含んだ理学部の組織は、昭和 38 年(1963 年)、学内措置として教養部が設置されるまで続けられた。 昭和 29 年(1954 年)、文理学部を文学部と理学部に改組したことを契機に、名称も数学科と改めた。

学舎も発足当時、数学科は他の 3 学科と遠く離れた、現在の赤塚山にあった御影師範学校の校舎で、旧教育学部の学舎となったところの一つの校舎を借り受け、全員が同居していたが、昭和 28 年(1953 年) 8 月、現在の阪神電車御影駅の北側にあった御影分校の学舎を増築し(現在の御影工業高等学校)、ようやく理学部の 4 学科が同じ場所に集まることができた。

昭和 38 年(1963 年)、文部省令第 3 号国立大学の学科及び課程並びに講座及び学科目に関する省令が公布されたことに伴い、昭和 39 年(1964 年)に数学科は、解析学第一、解析学第二、代数学、幾何学の 4 講座編成となり、定員は教授 4、助教授 4、全学からの借用定員の助手 2 ということになった。この年の教授は講座編成順に、佐藤徳意、浦太郎、橋本純次、井関清志であった。

昭和 32 年(1957 年)、理学専攻科が作られ、勉学意欲に燃える学部卒業生の教育に携わってきたが、昭和 40 年(1965 年)、大学院理学研究科数学専攻(修士課程、学生定員 10 名)が新設され、研究者養成の道を歩むことになった。

昭和 39 年(1964 年)、大学院理学研究科が新設される 1 年前、六甲台町 1-1 に現在の理学部学舎の新設工事が竣工し、それまでの御影学舎での文学部及び理学部御影分校との同居生活から解放されて、理学部も独自の学舎を持ち、数学科は A 棟 4 階と 3 階の一部を占有することになった。

その後、昭和 48 年(1973 年)、地球科学科の新設に伴い、C 棟が増築され、数学科はその 6 階、5 階と 4 階の一部及び A 棟 4 階の一部を使用することになり、図書室も自然科学系図書館の図書分置を認められる規模の、整備された書庫を備えるようになった。

昭和 44 年(1969 年)、応用数学講座の増設が認められ、講座名も一部変更して、解析学第一、解析学第二、代数学・位相数学、幾何学、応用数学の 5 講座編成で、教授 5、助教授 5 の定員となった。昭和 47 年(1972 年)の教授は講座編成順に、浦太郎、相澤貞一、井関清志、細川藤次、西尾真喜子であった。

昭和 56 年(1981 年)、神戸大学に理学部、工学部、農学部を母体とする大学院自然科学研究科博士課程が新しく設置され、理学研究科(修士課程)の修了生の進路が確保され、ここに大学院の 5 年一貫教育の体制が作られるとともに、本格的な研究者養成の教育・研究が行われることとなった。

平成 4 年(1992 年)、神戸大学教養部廃止に伴い、教養部の数学の教官 6 名が数学科に配置換えされ、平成 5 年(1993 年)、理学部は大講座制を取り入れることになり、数学科は解析数理大講座(教授 4、助教授 2、助手 1)、構造数理大講座(教授 4、助教授 2、助手 1)、応用数理大講座(教授 2、助教授 2、助手 1)及び臨時増募に伴う定員として教授 1 の編成となった。平成 9 年(1997 年)から大学院自然科学研究科の第 2 次改組が行われ、研究科に専任教官を置くために定員の配置に変化があった。平成 19 年(2007 年)4 月、大学院自然科学研究科の改組により大学院理学研究科が設置された。現在の大学院理学研究科数学専攻の定員は、解析数理講座(教授 3、准教授 2)、構造数理講座(教授 4、准教授 2、助教 1)、応用数理講座(教授 4、准教授 2)である。

学部学生の定員は当初 10 名であったが、昭和 43 年(1968 年)、25 名に増員され、昭和 62 年(1987 年)、臨時増募 5 名を加えて 30 名となった。平成 11 年(1999 年)には第 3 年次編入生定員が 5 名つき、平成 10 年(1998 年)には臨時増募の 5 名がなくなったので、現在は学部学生の定員が 25 名、編入生定員が 5 名である。なお、理学研究科数学専攻の学生定員は、博士課程前期課程 22 名、博士課程後期課程 4 名となっている。