科目紹介


科目名 微分積分学 1,2
担当教員伊藤 健一
配当年次・学期1年・前期
単位数2単位
授業の概要 数IIIC既習得者を対象とする微分学の講義である。 関数の極限と連続関数の概念の注意を与えたあと、1変数関数の微分法を学ぶ。 関数を何回か微分して得られる高階導関数と関数を多項式で近似するテイラーの定理が 主なテーマである。つぎに多変数関数の微分法を主として2変数関数を題材にして学ぶ。 2変数関数の極限の概念を導入してから、偏導関数、高階偏導関数、全微分、 方向微分、接平面の方程式、合成関数・陰関数の偏微分、極値問題などを学ぶ。 この授業に続いてさらに進んだ微分積分学を学ぶ者は「微分積分学2」を 履修することになる。

科目名 線形代数学 1,2
担当教員山田 泰彦
配当年次・学期1年・前期
単位数2単位
授業の概要 一般の行列を導入してその演算を学ぶ。行列の基本変形を用いて掃き出し法を考察することにより、 連立1次方程式の解法を習得する。また、その応用として、逆行列の計算法を習得する。 さらに行列式について学ぶ。

科目名 解析学序論 Ia,Ib (Introduction to Analysis I)
担当教員小池 達也
配当年次・学期1年・前期
単位数2単位
授業の概要 この授業は,理学部数学科の 1 年次の学生を対象とした演習形式の講義である.通常の微分積分学のコース等では十分時間をかける余裕がないが,基礎として身につけておいてほしいと思われる事項を選定し,数学的に厳密な論理に基づいた理解や,正しい計算ができるようになることを目標とする.

科目名 初年次セミナー (----)
担当教員高山 信毅
配当年次・学期1年・前期
単位数2単位
授業の概要 ...

科目名 数学入門 (Introduction to Modern Mathematics)
担当教員高山 信毅
配当年次・学期1年・前期
単位数2単位
授業の概要 この講義は数学科の学生諸君が大学での数学を学ぶ上で基本的な概念と技術の いくつかを身に着ける事を目的としている. 本年度は, 「写像」, 「同値関係」, 「図形と論証」という項目をテーマにして, 高等学校までの数学と 大学での数学の接続をはかる. 練習問題のプリントが10枚ある。これらの問題および類題ができるようになるのが到達目標である.

科目名 微分積分学 2
担当教員梶野 直孝
配当年次・学期1年・後期
単位数2単位
授業の概要 「微分積分学1」に続く講義である。 1変数関数の積分に関して数IIIで扱っていない事項 (広義積分など)を補った後、多変数関数の積分である重積分を学ぶ。 2重積分、3重積分を定義して、それが累次積分と等しいこと、 1変数関数の積分法での置換積分に対応する変数変換、広義重積分などを学ぶ。

科目名 線形代数学 2
担当教員山田 泰彦
配当年次・学期1年・後期
単位数2単位
授業の概要 「線形代数学1」の続きである。 数ベクトル空間の間の線形写像を学び、 それが基底を定めることにより行列で表現されること、 基底を変更するとき表現行列がどう変換されるかなどを考察する。 応用上重要ないくつかの特殊な線形変換を学んだ後、 行列の固有値と固有ベクトルを学び、行列の対角化を考察する。

科目名 数学要論 I (Elements of Mathematics I)
担当教員中西 康剛
配当年次・学期1年・後期
単位数2単位
授業の概要 いわゆる集合論の基礎を扱う. 集合に関する読み書きにはじまり,以後の専門科目を学ぶための常識的な 共通基礎知識を修得するとともに論理的思考の訓練の場でもある. 特に, 同値関係, 順序関係の理解には力を入れる. 一方, 選択公理, Zorn の補題などは紹介程度にとどめ, この時点では深入りを避ける.

科目名 数学演義 (Beginner's Seminar)
担当教員
配当年次・学期1年・後期
単位数2単位
授業の概要 この講義では, 代数学, 幾何学, 解析学などの分野から教科書を選んで セミナー形式で行う. ここでセミナー形式とは, あらかじめ下調べをして その内容を咀嚼理解した上で, 学生が順番に発表する(講義する)形式を言う. 数学は個人的にいくらわかっていても(わかっているつもりでも), どのようにわかっているのかが他人に伝わらないのでは完全に 理解しているとは言えない. セミナー形式をとり, 各自が発表することを通じて, 理解の深化と発表能力の向上を目標とする.

科目名 解析学序論 II (Introduction to Analysis II)
担当教員梶野 直孝
配当年次・学期1年・後期
単位数2単位
授業の概要 この授業は理学部数学科の1年次の学生を対象とした演習形式の講義である.「微分積分学2」で講義される多変数の微分積分学の内容の理解を深めるため,演習によって論理や計算の感覚を養う.「微分積分学1」「微分積分学2」の理論とその応用を数学的に厳密な論理に基づいて理解できるようになることを目標とする.

科目名 線形代数学 III (Linear Algebra III)
担当教員吉岡 康太
配当年次・学期2年・前期
単位数2単位
授業の概要 線形代数学 I,II に引き続き「線形性」に関する数学を講義する. 1 年に学んだベクトル空間・線形写像・階数・固有値・固有ベクトル等の 概念を簡単に復習しつつ, 対角化の一般化であるジョルダン標準形について 解説する. 計算と理論の両方をバランスよく身につけることを達成目標とする.

科目名 解析学 III (Analysis III)
担当教員伊藤 健一
配当年次・学期2年・前期
単位数2単位
授業の概要 曲線や曲面上のスカラー場およびベクトル場に対する微積分を学ぶ.特に線積分と面積分をその物理的側面や計算技術とともに習得し,ストークスの定理とガウスの定理の本質を会得する.

科目名 解析学 IV (Analysis IV)
担当教員太田 泰広
配当年次・学期2年・前期
単位数2単位
授業の概要 解析学 IV -- VIII において, 数学科の学生を対象として, 解析学の基本全般が講義される. 解析学 IV はその出発点である. 解析学の理論的基礎は, 実数の完備性あるいはそれと同値な実数の 諸性質にある. このことを明確に認識してもらうため, 基礎解析 I ですでに一度は学んでいる実数の性質や極限の概念の復習から始め, 解析学の基本的な諸概念を学びつつ 1 変数及び多変数の微分積分学 を理論的に再構成する.

科目名 数学要論 II・同演習 (Elements of Mathematics II and Exercises)
担当教員中西 康剛
配当年次・学期2年・前期
単位数3単位
授業の概要 数学要論 I の集合論に続き, 基礎的素養として距離空間及び位相空間論を扱う. 解析学においては、数の演算とともに, 極限や連続の概念が基本的である. 一般の集合においても適当な構造(位相構造という)を与えれば, 極限や連続の概念が定義され, それについて解析学で用いられるような理論が展開できる. 位相構造に関する一般理論を位相空間論といい, それは解析学に限らず数学における重要な言語となっている. この言語を理解し, 十分に使えるようになることがこの講義の目的である.。

科目名 代数学 I・同演習 (Algebra I and Exercises)
担当教員吉岡 康太
配当年次・学期2年・前期
単位数3単位
授業の概要 群の理論を中心に 代数学の初歩を学ぶ.演習では多くの具体例を調べる. これによって群論に習熟し,また代数学の手法に慣れて抽象的な概念を扱えるようになることが目標である.

科目名 解析学 V (Analysis V)
担当教員太田 泰広
配当年次・学期2年・後期
単位数2単位
授業の概要 解析学 III で習うベクトル解析の続きとして, 微分形式の概念を学び, ガウスの公式やグリーンの公式と色々な名前で呼ばれていた公式を, 微分形式の積分に関するストークスの公式として統一的に述べられることを学ぶ.

科目名 関数論・同演習 (Function Theory and Exercises)
担当教員小池 達也
配当年次・学期2年・後期
単位数3単位
授業の概要 複素変数の関数についての微分積分学です。 微分可能な関数には、実変数のときとは違うきれいな性質があることを学びます。 コーシーの積分定理を学び、留数計算ができるようになりましょう。

科目名 代数学 II (Algebra II)
担当教員谷口 隆
配当年次・学期2年・後期
単位数2単位
授業の概要 加法と乗法の 2 つの演算を持つ「環」および「環上の加群」がテーマである.これらの基礎理論を習得し, 整除理論,多項式環,加群の構造定理などを理解することを目標とする.

科目名 幾何学 I・同演習 (Geometry I and Exercises)
担当教員佐藤 進
配当年次・学期2年・後期
単位数3単位
授業の概要 テーマは位相空間の「基本群」である. 講義ではその定義と性質を解説する. 演習では具体例を通して基本群の計算を行う. さまざまな位相空間を, 基本群を用いて分類できるようになることが目標である.

科目名 解析学 VI・同演習 (Analysis VI and Exercises)
担当教員福山 克司
配当年次・学期3年・前期
単位数3単位
授業の概要 ルベーグ測度論を講義する。 測度と積分の定義に習熟し,極限操作の順序交換定理を自在に使いこなすことができるようになるのが到達目標である。

科目名 複素解析 (Complex Analysis)
担当教員太田 泰広
配当年次・学期3年・前期
単位数2単位
授業の概要 楕円関数は, その理論は深遠で19世紀数学の華とされる美しいもので あり, 一方, 指数・ 対数・三角関数などの初等関数と並んで実用上も 重要な関数である. 講義では, 一変数複素関数論を基礎として 楕円関数の理論を学ぶ.

科目名 代数学 III・同演習 (Algebra III and Exercises)
担当教員吉岡 康太
配当年次・学期3年・前期
単位数3単位
授業の概要 体拡大の基礎事項と,それに基づいた古典的な定式化でのガロア理論がテーマである. (1)ガロアの基本定理;(2)複素数体内の簡単なガロア拡大についてガロア対応を具体的に書き下すことや,5次方程式の非可解性の証明, が到達目標である.

科目名 幾何学 II・同演習 (Geometry II and Exercises)
担当教員ラスマン ウェイン
配当年次・学期3年・前期
単位数3単位
授業の概要 多様体にまつわる基本的事項を講義する. 数学のほとんどの分野に現れる多様体の概念を紹介し, いくつかの例をあげながら多様体を扱う上での基本的概念や道具を説明する.

科目名 解析学 VII (Analysis VII)
担当教員足立 匡義
配当年次・学期3年・後期
単位数2単位
授業の概要 本講義では, Lp 空間等の関数空間に関する基礎事項を 解説した後, フーリエ変換の理論を解説する. これらの題材を通じて,ルベーグ積分論の応用について学び,関数解析学やシュワルツ超関数に関する入門的知識を身につけることを目標とする.

科目名 解析学 VIII (Analysis VIII)
担当教員小池 達也
配当年次・学期3年・後期
単位数2単位
授業の概要 微分方程式論への入門として,独立変数が一つである常微分方程式についての基本的な事項を学ぶ.微分方程式の概念から始まり,典型的な解法や, 解の存在と一意性の基本定理,線形方程式などの理解を得る.

科目名 代数学 IV (Algebra IV)
担当教員吉岡 康太
配当年次・学期3年・後期
単位数2単位
授業の概要 代数学 III に引き続き, 代数学 IV では関数体などを含む一般の体のガロア拡大の理論を講義する. Noether環など関連する可換環の基礎についても講義する。

科目名 幾何学 III (Geometry III)
担当教員佐藤 進
配当年次・学期3年・後期
単位数2単位
授業の概要 位相空間のホモロジー群について学習する. その構成方法は複数あるが, 特に単体複体を用いたホモロジー群について詳しく学ぶ. 最終的にマイヤー・ビートリス完全列を理解し, 様々な空間のホモロジー群を計算することが目標である.

科目名 幾何学 IV (Geometry IV)
担当教員佐治 健太郎
配当年次・学期3年・後期
単位数2単位
授業の概要 ユークリッド空間内の曲線や曲面の性質を考察する. 特に, 平面曲線の曲率, 空間曲線の曲率と捩率, 空間曲面の第一, 第二基本形式, ガウス曲率, 平均曲率, 主曲率, 主方向を学び, 最終的にガウス・ボンネの定理を理解することが目標である.

科目名 確率論 I (Probability Theory I)
担当教員梶野 直孝
配当年次・学期3年・後期
単位数2単位
授業の概要 現代の確率論はランダムな現象を測度論の手法を用いて定式化し解析するものである.本講義では,測度論の基礎を適宜復習しながら確率論の基礎的な概念を導入し,大数の法則および中心極限定理について解説する.履修者の到達目標は確率変数とその分布の概念を理解することである.

科目名 表現論 I (Representation Theory I)
担当教員野海 正俊
配当年次・学期3年・後期
単位数2単位
授業の概要 群や環などの代数系が与えられたとき, その各元に線形変換(行列)を 対応させ, もとの代数系の積演算と線形変換の合成が矛盾なく対応する ようにしたものを「表現」という. 与えられた代数系に対して, どのくらい多くの表現が存在するか, それらをどのように構成するかを 研究するのが「表現論」である. このような表現論の考え方は, 現代の数学のいろいろな分野に姿を変えて登場し, 様々な局面で 重要な役割を果たす. この講義 I では, 表現論の最初のステップとして, 対称群と 一般線形群の表現論とそれに関連する話題を講義する.

科目名 計算数学 I・同演習 (Computational Mathematics I and Exercises)
担当教員高山 信毅
配当年次・学期3年・後期
単位数3単位
授業の概要 計算機上でソフトウェアが動作する仕組みを理解し, さらに進んで 自らプログラミングし, ソフトウェアを 作成するための基本を学ぶ. 題材として, 基礎的なアルゴリズムの他, 時間があれば, 数学的なアルゴリズムについても触れたい.

科目名 関数方程式論 I (Functional Equations I)
担当教員野海 正俊
配当年次・学期4年・前期
単位数2単位
授業の概要 複素領域における解析的微分方程式の理論は, 微分方程式によって定義 される特殊関数の研究を主要な動機として発達してきた. 講義では, 特殊関数論の観点から, 複素領域における(常)微分方程式の基礎, および, 最近研究が進展している Painlev\'e 方程式とその差分化 について, 基本的事項の解説をする. 常微分方程式および特殊関数の 基礎を理解することを目標とする.

科目名 関数解析学 I (Functional Analysis I)
担当教員足立 匡義
配当年次・学期4年・前期
単位数2単位
授業の概要 偏微分方程式の理論への応用など, 様々な関数空間を舞台にして 関数解析学は広く活躍している. その基礎理論に関する講義を行う. ここでは主として, L^p 空間などの関数空間に代表される 無限次元線形空間の位相と, その上の線形作用素の理論を取り扱う. 特に,有界線形作用素の理論について学び,一様有界性原理,開写像定理,閉グラフ定理などの重要な定理を理解することを目標とする.

科目名 確率論 II (Probability Theory II)
担当教員福山 克司
配当年次・学期4年・前期
単位数2単位
授業の概要 確率過程について基本的な事項を講義する. 到達目標は, 条件付き期待値の扱いができるようになることと, 確率過程の概念を理解すること.

科目名 関数方程式論 II (Functional Equations II)
担当教員伊藤 健一
配当年次・学期4年・後期
単位数2単位
授業の概要 Banach空間上の線形作用素の強連続半群の性質とその応用について学ぶ.半群とは行列の指数関数に相当する概念である.この講義ではまず半群の生成作用素を特徴付けるHille-Yosidaの定理を学ぶ.そしてそれを微分作用素へ応用することで種々の発展方程式の解の存在を示す.

科目名 関数解析学 II (Functional Analysis II)
担当教員足立 匡義
配当年次・学期4年・後期
単位数2単位
授業の概要 共役空間,弱位相,スペクトル・レゾルベント,コンパクト作用素など,偏微分方程式の解析の上でも有用となる関数解析学の基本概念を中心に講義する.特に,ヒルベルト空間上の自己共役なコンパクト作用素のスペクトル分解定理の理解を目標とする.

科目名 表現論 II (Representation Theory II)
担当教員山田 泰彦
配当年次・学期4年・後期
単位数2単位
授業の概要 有限群やリー群・リー代数の簡単な例を通して表現論の基礎を学びます。 線形表現、既約性、指標などについて具体例を通して慣れ親しむことが目標です。物理や組合せ論的などの関連する話題にも、余裕のある限り興味を広げていきます。

科目名 計算数学 II (Computational Mathematics II)
担当教員青木 敏
配当年次・学期4年・前期
単位数2単位
授業の概要 本講義では、代表的な多変量データの統計解析法の理論の基礎を学ぶ。また、統計ソフトRを利用した演習を通して、実際のデータ解析の流れを学び、データの収集、解析手法の適用、結果の解釈という一通りの基本的なデータ解析ができるようになることを目標とする。

科目名 特別講義(解析学A)
担当教員西岡 斉治
配当年次・学期4年・前期
単位数2単位
授業の概要 三角関数や指数関数などは初等超越関数と呼ばれるが、これは初等的かつ超越的な関数ということである。これら2つの性質を理解することを目標とする。

科目名 特別講義(偏微分方程式論A)
担当教員中村 周
配当年次・学期4年・前期
単位数2単位
授業の概要 量子力学的共鳴の理論:量子力学的共鳴は、量子力学の現象を記述する上で基本的に重要な研究対象であるが、数学的に厳密に取り扱うのは、やや技術的に複雑であり、理論の形成も比較的新しい。この講義では、物理的な意味、数学的な取り扱いの問題点、半古典解析との関係を中心に、その理論の紹介をしたい。

科目名 特別講義(整数論A)
担当教員大野 泰生
配当年次・学期4年・前期
単位数2単位
授業の概要 多重ゼータ値入門
反復積分や超幾何関数との関わりを含む、多重ゼータ値の初等理論を学ぶことが本講義の目的である。

科目名 特別講義(計算数学A)
担当教員栗木 哲
配当年次・学期4年・前期
単位数2単位
授業の概要 テーマ:多重検定と確率計算のための数理
多重検定の考え方を,例題(薬効検定,遺伝子相互作用,新素粒子発見など)を通して説明する. またその際に必要となる最大値確率分布の計算手法について解説する. 統計的な考え方の理解とそこで用いられる数学的手法の面白さを感じることが目標である.