化学実験I
( 8単位)
Chemical Experiment Course I
担当教員
配当年次
開講学期
助教授 内野 隆司 他
3
前期
授業のテーマと目標
1.化学実験を始めるにあたり, 基本的な知識, 技術, 操作を学習する. 特に, 実験を行う際の安全面での心構えや化学実験で使用した後の実験廃液などがどのように処理されているかなども学習し, 化学実験を行うにあたっての心構えを学んでほしい. 2.無機分析化学実験, 有機化学実験を行う. 実験の基本的な知識と技術, 操作, 機器分析を習得し、それらを基にした実際的な応用についてそれぞれの分野の実験で学習する.
授業の内容と計画(予定)
1. オリエンテーション
2. 安全教育
3. 文献検索実習
4. 無機分析化学実験
溶液からの銅及び, コバルト錯体の合成, ゾルゲル法によるガラスの合成を行う.合成した物質のX線回折や熱重量分析, 種々の金属錯体や非晶質固体の分光学的測定などを通して無機物質の合成と同定, 物性について習得する.
5. 有機化学実験
まず,アニリンのアセチル化,ニトロ化の基礎実験を通じて,減圧蒸留,再結晶,融点測定等の基本操作を習得する. 続いて応用実験として,p-トルアルデヒドとアセトンとのアルドール反応,カルボニル化合物のオレフィン化(Wittig-Horner反応)および混合未知試料の化合物同定を行ない,薄層クロマトグラフィー,赤外吸収スペクトル,核磁気共鳴スペクトルの実際について学ぶ.
成績評価方法
各実験終了後, レポートによる採点 (考察と学習を重視) と実験時間内に実験した出席点で総合的に成績評価を行う.
教科書
実験を安全に行うために 化学同人
続・実験を安全に行うために 化学同人
参考書
藤信房編 大学演習「分析化学」裳華房
佐竹正忠, 御堂義之, 永廣 徹著「分析化学の基礎」共立出版
畑 一夫, 渡辺健一著 「基礎有機化学実験 その操作と心得」 丸善
学生へのメッセージ
化学実験は, 各自の自主性に委ねられる科目であり, 学ぼうと努力すればするだけ得られるものも大きい. しかし実験を行う以上, 安全と環境への配慮が絶対に欠かせない.常に安全に対する意識を持って頂きたい. また, 自主的な学生実験を目指して,各学生が割り当てられたテーマに対して責任を持って実験計画を立案し, 担当教員と相談しながら本実験を行う. 実験計画の実行可能な案を立てることは大変重要であり,研究実験の基礎となる. 化学は物質そのものを扱う学問であるため, 物質の分析法,合成法, 同定法を習得することは基本となる. 様々なテーマを行うことによって実験の面白さを味わってほしい.
その他
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