非線形科学
( 2単位)
Nonlinear Science
担当教員
配当年次
開講学期
教授 郡司 幸夫
准教授 小松崎 民樹
3
後期
授業のテーマと目標
(前半) 進化・既存のレベルに強制力をもつ上位構造の出現など, 生物学では創発性概念を問わざるを得ない. しかし創発性自体が極めて収まりの悪い概念である.一方で,ある構造や状態概念の不変性を認め, 他方ではそのあり得ない筈の変化を認めざるを得ないからだ. 物理学でも状態の同定経緯即ち観測の問題として現前している. 如何にして創発性を語り得るか. 本講義では, この問題に対する哲学的, 数理論理的 アプローチを概説し, 動物行動学的実験の知見を採用しながら, 創発性概念を理解するための抽象的形式について論じていく. 技術的に必要な知識はその都度解説する.より重要なことは, 普段から日常の生きている不思議について考える習慣である. (後半) 一つの平衡状態から異なる平衡状態へ移り変わる動的様相, すなわち, その時間発展の仕組み, を理解するうえで重要な基礎知識・基礎理論を学び, それが一見無関係に見える, 天体力学, 気象学の分野から生まれた非線形カオスと如何に密接に関係しあっているか多くは「化学反応」に見いだすことができる. そこで, まずこの化学反応論を外観することから始め, 物質の結晶化現象, 蛋白質の折れ畳現象などを紹介しながら, 非線形カオスからの視点の必要性を概観する.
授業の内容と計画(予定)
テーマにそって, 理解の度合を見ながら決めてゆく.
履修上の注意
先行科目: 情報数理, 情報数理演習など .
受動的にノートをとるだけでなく, 自分で考えること.
成績評価方法
レポートなどから総合的に評価する
その他
tamiki@kobe-u.ac.jp(小松崎)、yukio@kobe-u.ac.jp(郡司)
http://www2.kobe-u.ac.jp/~tamiki/edu/nonlinear.html(小松崎)
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