固体地球科学概論 ( 2単位)
Introduction to Solid Earth Sciences
担当教員 配当年次 開講学期
教授  石橋 克彦
講師  山口 覚
1 後期

授業のテーマと目標

1960 年代後半の短期間に成立したプレートテクトニクスは,それまでバラバラだった固体地球科学の諸分野および地球上の各地域の間 に,論理的な共通言語を提供したといえる.この講義では,地球の姿や内部構造の基礎知識を踏まえて,プレートテクトニクスの登場 にいたる研究史と必然性を説明し,プレートテクトニクスの基本的考え方を解説する.
授業の内容と計画(予定)

1. 地球の形と内部構造 (山口)
・地球の姿
・大局的な内部構造
2. 大陸移動説からプレートテクトニクスへ (山口)
・地磁気の記録から分かる大陸移動・海洋底拡大の軌跡
3. プレートの幾何学と運動学 (石橋)
・地震学的な諸現象とプレートテクトニクスの確立
・プレートの相対運動と絶対運動
4. プレートの運動と地球表層の変動 (石橋)
・プレート境界の諸現象
・プレート内の諸現象
5. プレートの実体 (石橋)
・リソスフェアとは何か
・プレート運動の原動力
履修上の注意

先行科目: 地球惑星科学概論 I . 後行科目: 地震学 I, II, 海洋環境科学, 火山学, 地質学, 地殻テクトニクス, 岩石学 I, II, 堆積学, 地球電磁気学 I, II, 海底物理学, および関連する実験・実習 .
授業は国際文化学部講義棟でおこなう.
成績評価方法

学期末に試験またはレポート提出.
参考書

授業で紹介する.
学生へのメッセージ

プレートテクトニクスは固体地球のどの分野を学ぶ場合にも必須の知識である.また,惑星探査が進んでいる今日,地球以外の惑星の 表面活動を理解するうえでも重要である.さらに,例えばヒマラヤ・チベットの隆起はモンスーン気候に,また大陸の配置は海洋の循 環に大きな影響を与えるから,大気水圏の研究を志すものにも重要である.地球惑星科学科の学生諸君すべての履修を希望する.
その他

オフィスアワー: 平日昼休み(C104石橋) (A208山口).
ishi@kobe-u.ac.jp, yanchi@kobe-u.ac.jp 

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