ISO イメージを使用する KNOPPIX/Math 2008 仮想マシン (神戸版) 2008.3.11 野呂 正行 1. はじめに VMware 仮想マシン math2008pi (pi は persistent image の意味) は, 正式 配布版の KNOPPIX/Math 2008 から取り出した ISO イメージを起動するための 仮想マシンです. 実際には, 正式配布版を少し修正した ISO イメージが, knxm2008-kobe.iso として納められていますが, 正式配布版からの起動も可能 です. (一部不具合が出る可能性があります. これは後述します.) 2. 特徴 DVD 起動した KNOPPIX で, 行った変更等を保持するために, persistent image というものを HDD, USB メモリ等に作ることができます. この仮想マシ ンは, この image を仮想 HDD に作ってあるものです. 更に, ホームディレク トリは別パーティション (35GB 程度) を用意して自動マウントするので, 本 格的に使用することが可能です. また, VMwareTools もインストール済なので, Windows, MacOS X 上で仮想マシンからの出入りが容易です. 3. 使用方法 Windows の場合, VMwarePlayer (Ver 2以上), MacOS X の場合 VMwareFusion をインストールして下さい (後者は有料). 仮想マシンのインストールは, 次の二通りがあります. HDD に全てコピー ~~~~~~~~~~~~~~~~ math2008pi および knxm2008-kobe.iso を HDD の同じフォルダにコピー してください. ディスク容量は 4 GB 程必要ですが, 起動も早く, 快適 です. HDD 上の仮想マシン + DVD 上の iso イメージ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ math2008pi のみを HDD にコピーします. その後, math2008pi/math2008pi.vmx を notepad などで開き, ide1:0.fileName を, DVD 上の knxm2008-kobe.iso を指すように書き換えます. 例えば, DVD が d ドライブなら, ide1:0.fileName = "d:\knxm2008-kobe.iso" とします (Windowsの場合). この方法は, 必要なディスク容量は数百MB で 済みますが, あまり快適ではありません. なお, math2008pi.zip は, 単に math2008pi を圧縮したアーカイブです. 以上の準備が済んだら, HDD 上の math2008pi の中の, 次のいずれかのファイ ルをダブルクリックして下さい. math2008pi.vmx ~~~~~~~~~~~~~~ 仮想マシンが ISO イメージから起動します. math2008pi-dvd.vmx ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 物理 DVD ドライブから起動するためのものです. すなわち, DVD ドライブに 正式配布版, または knxm2008-kobe.iso を DVD に焼いたものを入れて起動で きます. 起動メニューは, home=scan を指定するものが先頭 (default) です. これを 選んで起動し, しばらく待つとメニューが現れます. ここでリターン (Enter) を押すか, 10 秒経過すると, persistent image および仮想ディスク上のホー ムパーティションつきで立上ります. 正式配布版では挙動が違います (後述). Windows では右上の×を押せば, suspend します. resume するには, vmx ファ イルをダブルクリックして下さい. Mac 上では, 仮想マシン->ゲストのサスペ ンドでできます. 使用メモリの変更は, VMware->トラブルシューティングからできます. また, dualcore CPU の場合, vmx ファイルの numvcpus を設定することで, CPU 数 を増やすことができます. 4. 追加機能 VMwareTools ~~~~~~~~~~~ あらかじめ VMwareTools がインストールされ, vmware-toolbox が自動起動 します. ホスト (Windows, MacOS X) とのファイル共有 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ペンギン->Services->Start Samba Server を実行することで, /home/knoppix/samba ディレクトリをホストと共有できます. 接続方法は次の 通りです. Windows ~~~~~~~ エクスプローラ->ツール->ネットワークドライブの割り当て で, \\knoppix\samba に接続してみて下さい. ログインダイアログがでたらユー ザ, パスワードともに knoppix でログインします. 失敗する場合は, マシン 名 knoppix の代わりに, 仮想マシンの IP アドレスを使います. これは, ifconfig コマンドで表示できます. 例えば\\192.168.71.148\samba のように 指定します. Windows 側で, ファイアウォールソフト等がファイル共有を 許していない場合もあります. その場合は, 適宜設定を修正して下さい. MacOS X ~~~~~~~ Finder->移動->サーバへ接続 で, smb://IPアドレス/samba に接続して下さい. IPアドレスは上と同様に調べて 下さい. 5. persistent image が認識されない場合 場合により, persistent image が認識されない場合があります. 可能性 1 ~~~~~~~~ 正式配布版から起動した場合, タイミングにより起きます. この場合, 何度かリブートするか, 起動後, コンソールで su, telinit 1 して, /etc/init.d/knoppix-autoconfig を, メニューが出るまで実行し, メニューがでたら telinit 5 する, という方法があります. 可能性 2 ~~~~~~~~ 正式配布版の起動メニューは, home=scan は 2 番目なので, default では persistent image なしで起動してしまいます. また, やはり正式配布版で, persistent image のメニューが出ている状態で, リターン (Enter) を押さず にいると, メニュー通りの設定をしてくれません(これは仕様です). 正式配布 版では, かならず OK でリターンを押して下さい. 6. Parallels 版について math2008pi-parallels.zip は, MacOS X 上で動作する仮想マシンソフト  Parallels Desktop 用の仮想マシンです. VMwareTools のようなものが ないので不便ですが, 一応は動作すると思います.