ISO イメージを使用する KNOPPIX/Math 2009 仮想マシン 2009.3.21 野呂 正行 1. はじめに VMware 仮想マシン math2009pi (pi は persistent image の意味) は, 正式 配布版の KNOPPIX/Math 2009 から取り出した ISO イメージを起動するための 仮想マシンです. 2. 特徴 DVD 起動した KNOPPIX で, 行った変更等を保持するために, persistent image というものを HDD, USB メモリ等に作ることができます. この仮想マシ ンは, この image を仮想 HDD に作ってあるものです. 更に, ホームディレク トリは別パーティション (20GB 程度) を用意して自動マウントするので, 本 格的に使用することが可能です. また, VMwareTools もインストール済なので, 仮想マシンからの出入りが容易です. 3. 使用方法 Windows ~~~~~~~ a. VMwarePlayer (無料; Ver 2以上) をインストールして下さい. b. math2009pi.zip をダブルクリックし, math2009pi フォルダを解凍して下さい. ダウンロード用に, よりサイズの小さい math2009pi.exe もあります. c. KNOPPIX/Math 2009 DVD を DVD ドライブにセットし, math2009pi フォルダの 中にある exract_image を実行して下さい. 10分から20分ぐらいで, knxm2009.iso というファイル (4GB) が math2009pi にできます. d. math2009 にある math2009pi.vmx をダブルクリックすると, 仮想マシンが 起動します. 起動メニューで, 2 番目の home=scan を選んで起動して下 さい. しばらく待つとメニューが現れます. ここでリターン (Enter) 押 すか, 10 秒経過すると, persistent image および仮想ディスク上のホー ムパーティションつきで立上ります. なお, 先頭のものを選んでも, メニューで OK を選択すれば大丈夫です. なお, math2009pi.vmx  はメモリを 512MB 使用します. 実メモリが少ないPC で使用する場合には, math2009pi-256M.vmx (256MB用)をお使い下さい. (f. も参照) e. 右上の×を押せば, suspend します. resume するには, vmx ファイルをダ ブルクリックして下さい. f. 使用メモリの変更は, VMware->トラブルシューティングからできます. ま た, dualcore CPU の場合, vmx ファイルの numvcpus を設定することで, CPU 数を増やすことができます. Mac ~~~ a. VMware Fusion (有料) をインストールして下さい. b. math2009pi.zip をダブルクリックし, math2009piフォルダを解凍して下さい. c. KNOPPIX/Math 2009 DVD を DVD ドライブにセットし アプリケーション->ユーティリティ->ディスクユーティリティを起動 して, 以下の操作を行って下さい. 左側のデバイスからKNOPPIX_Math を選択 新規イメージをクリック 名前 : knxm2009 場所 : デスクトップ イメージフォーマット : DVD/CDマスター 保存 knxm2009.cdr というファイル (4GB) がデスクトップにできます. これを, knxm2009.iso に名称変更して, math2009pi フォルダに移動します. d. math2009pi にある math2009pi.vmx をダブルクリックすると, 仮想マシンが 起動します. 起動メニューで, 2 番目の home=scan を選んで起動して下 さい. しばらく待つとメニューが現れます. ここでリターン (Enter) 押 すか, 10 秒経過すると, persistent image および仮想ディスク上のホー ムパーティションつきで立上ります. なお, 先頭のものを選んでも, メニューで OK を選択すれば大丈夫です. e. 左上の×を押せば, suspend します. resume するには, vmx ファイルをダ ブルクリックして下さい. f. 使用メモリの変更は, 仮想マシン->設定->メモリ からできます. また, dualcore CPU の場合, 仮想マシン->設定->プロセッサによりCPU 数を増や すことができます. 4. 追加機能 VMwareTools ~~~~~~~~~~~ あらかじめ VMwareTools がインストールされ, vmware-toolbox が自動起動 します. また, vmware-user も自動起動するので, ウィンドウモードの時に, ウィンドウサイズを変えるとデスクトップサイズもそれに追随します. ホストとのファイル共有 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 指定されたフォルダが, Knoppix 側から /mnt/hgfs/shared_folder として アクセスできます. このフォルダを経由することでファイルのやり取りが簡単 にできます. Desktop にある shared_folder は, この共有フォルダへのリン クです. なお, 「共有フォルダが無効」というようなメッセージが出たら, Windows の場合 VMware->共有フォルダから, Mac の場合, 仮想マシン->設定->共有フォルダから, 有効になるように設定して下さい. また, 共有するフォルダも, 同じダイアロ グから選択できます. デフォルトで適当なフォルダ (Windows の場合 C:\knoppix) が指定されていま すが, 存在しない場合は自分で作成して, 上記方法で設定して下さい. この場 合, フォルダのアクセス権を適切に設定する必要があります. 特に, Mac の場 合, 自分のデスクトップに作成したディレクトリを指定しても, 誰でも読み書 きできるアクセス権を設定しないと, 仮想マシンから書き込むことはできませ ん. Mac の場合, デフォルトの共有フォルダを消去してから作り直すことになりま すが, 名前は必ず shared_folder にして下さい. 立ち上がり時のタイミングにより, 共有フォルダが /etc/fstab から消されてしまう ことがあります. もし, 共有フォルダが見えないときは, ペンギン->Mount shared folder を実行して下さい. Desktop の shared_folder へのリンクもあらたに作り直します. ホスト-仮想マシン間でのドラッグアンドドロップ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 一方から他方へファイルをドラッグアンドドロップ (DnD) すると, ドロップ 先に応じたアプリケーションが起動されます. 例えば, ホストから仮想マシン のデスクトップに DnD すると, ファイルがコピーされます. また, アプリケー ションのアイコン上に DnD すると, そのファイルのコピーが一時ディレクト リにコピーされ, そのアプリケーションが DnD されたファイルに対して起動 されます. ユニティモード ~~~~~~~~~~~~~~ Windows の場合, VMware->ユニティ, Mac の場合, 表示->ユニティを選ぶと, ホストのデスクトップ上に仮想マシンのウィンドウが直接開くようにできます. このとき, Mac のアプリケーションメニューにあたるものが, Windows ではス タートボタンにポインタを持って行ったときに現れます. 注意: まだ実験的な機能らしく, 急に動作が重くなった, 画面にごみが残った, などのトラブルが報告されています. ご注意下さい. 5. その他 仮想マシンを捨てて更新する場合は, knxm2009.isoをいったん外に出し, 仮想マシンを捨てた後, 新しい仮想マシンを上記手順でつくり, knxm2009.iso を戻せば OK です.