数学要論 II 同演習
Elements of Mathematics II and Exercises
担当教官
配当年次
開講学期
助教授 廣森 勝久
助手 庵原 謙治
2
前期
授業のテーマと目標
数学要論 I の集合論に続き, 数学科の諸君の 基礎的素養として「位相空間論」を扱う. 「位相空間」とは, 「近い・遠い」という関係, あるいは連続性などの 性質を抽出した概念である「位相」を与えられた集合である. その導入にはいくつかの方法があって, 一連の同値な定義を心得て おく必要がある. さらに, 写像の連続性, 空間の連結性, コンパクト性など, 諸君がこれから学ぶ各分野で共通して必要になる概念を紹介する. 解説は, なじみのあるユークリッド空間の位相から始め, 実例もなるべく多く紹介して, わかりやすくするつもりであるが, 努力 を怠らず, これらを使いこなせるようになって欲しい.
授業の内容と計画(予定)
1. 関数の極限, 連続性などの考察
2. 位相空間, 開集合の公理, 閉集合の公理, 近傍系の公理
3. 部分空間, 商空間
4. 分離公理
5. 連結性
6. コンパクト性
7. 直積空間
履修上の注意
先行科目: 数学要論 I .
多くの諸君は, 抽象的な思考に十分, 馴れていないと思うが, 論理と感覚の両面で「位相」をつかまえよう. 友人たちと議論し合うのも, よい学習の方法である.
成績評価方法
平常の演習と期末試験を総合して評価する.
教科書、参考書
教科書は指定しないが, 標準的な参考書として, 松坂和夫, 集合・位相入門 (岩波) をあげておく. 他に, 必要に応じて紹介する.
学生へのメッセージ
この授業に限らないが, つねに「なぜ, そうなるのか」を考えて, 主体的にものごとに接する態度を身につけて欲しい.
その他
オフィスアワー: 月曜昼休み (これ以外でも遠慮なく!).
メールアドレス: hiromori@math.kobe-u.ac.jp.
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