解析学 VIII (2単位)
Analysis VIII
担当教官 配当年次 開講学期
教授 高野 恭一 後期

授業のテーマと目標

数理科学の様々の問題は, いくつかの量の間の微分の関係式として定式化される. 何個かの関数の系が与えられたとき, それらの高階の導関数の間の関係式を 指定したものを微分方程式(系)という. そのような指定された関係式を満たす 関数系(解)が実際に存在するのか, 存在するならば, 解の全体はどの様に 記述できるか, 個々の解はどの様に特定できるか, また方程式から解の どの様な性質が規定されるのか --- といった問題は微分方程式論の 基本的な問題である. この講義では, 微分方程式論の出発点として, 常微分方程式, 即ち 1 変数関数の微分方程式の基礎理論を扱う. 実変数の場合に, 解の存在と一意性, 線形常微分方程式の解法等について 解説するが, 余裕があれば, 複素変数の場合にも言及したい.
授業の内容と計画(予定)

講義内容の主な項目は以下の通りである.
1. 微分方程式のいくつかの例
2. 常微分方程式の解の存在と一意性 (定式化)
3. 定数係数線形常微分方程式 (高階単独, 連立 1 階の場合)
4. 一般の線形常微分方程式 (階の基本系, 定数変化法)
5. 解の存在と一意性の証明
5. その他の話題
履修上の注意

先行科目: 解析学 IV
後行科目: 関数方程式論 I, II
成績評価方法

適当な時期に試験を行い, 総合的に判定する.
教科書、参考書

参考書: 高野恭一著 常微分方程式 (朝倉書店)
学生へのメッセージ

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