関数方程式論 II (2単位)
Functional Equations II
担当教官 配当年次 開講学期
教授 宮川 鉄朗 後期

授業のテーマと目標

線形楕円型偏微分方程式の初歩について講義する. 題材として, 与えられた 渦度を持つ非圧縮性の流れの存在問題を取り上げ, 楕円型方程式の標準的問題の ひとつの起源を紹介するとともに, 偏微分方程式の関数解析的取り扱いの 入門ともしたい.
授業の内容と計画(予定)

1. ベクトル解析の復習
2. 非圧縮完全流体の Euler 方程式
3. 定常解と楕円型方程式
4. 基本解
5. Dirichlet 問題と Neumann 問題
6. 弱解と古典解, アプリオリ評価
7. 与えられた渦度を持つ流れ
履修上の注意

常微分方程式の基礎理論(解析学 VIII)の知識は仮定する. 後半の理解には 「関数解析学 I」程度の関数解析の知識があることが望ましい.
成績評価方法

出席とレポートによる.
教科書、参考書

特に指定しない.
学生へのメッセージ

偏微分方程式はそれぞれ固有の物理現象と対応している. 背後にある 「物理」を理解することが偏微分方程式の学習と研究に不可欠である ことを, 講義を通じて認識してほしい.

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