数学要論 II・同演習 (3単位)
Elements of Mathematics II and Exercises
担当教官 配当年次 開講学期
教授 高野 恭一
助手 名倉 利信
前期

授業のテーマと目標

数学要論 I の集合論に引き続き, 位相空間論の講義と演習を行う. 位相空間論(general topology)は現代数学の基礎的な言葉である. 数学そのものをまだ良く知らない時期にこれを学ぶことは、あるいは 退屈かも知れないが、言葉であるので早いうちに身に付けておこう という主旨である.
空間(すなわち集合)に位相が与えられるということは, ある公理系を 満たす部分集合の族が与えられるということである. 公理系には 2 種類 のものがあり, 一方を開集合の族、他方を閉集合の族という. ここから出発して順次きわめて抽象的に議論を展開して行くのであるが, 位相とはもともとは数学のいたるところで現われる連続性に関わる問題 を統一的に扱う言葉として登場したものであるので, 背後には個々の 具体的なものがある. その辺りを理解しながら, 位相という language を使えるようにすることが目標である.
授業の内容と計画(予定)

1. 関数の連続性の考察
2. 位相空間, 開集合の公理, 閉集合の公理, 近傍系の公理
3. 部分空間, 商空間
3. 分離公理
4. 連結性
5. compactness
6. 直積空間
履修上の注意

多くの諸君は、抽象的に考えることにまだ馴れていないと思う. 復習をしっかりやって納得する癖を付けよう.
先行科目: 数学要論 I
成績評価方法

試験と平常点(レポートを含む)によって評価する.
教科書、参考書

教科書は使用しない. 参考書は講義で紹介する.
学生へのメッセージ

分らないことは何でも質問して下さい. 何故こんなことを考えるのか という質問なども.

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