代数学VI ( 2単位)
Algebra VI
担当教員 配当年次 開講学期
教授  齋藤 政彦 4 前期

授業のテーマと目標

複素多様体の周期積分の理論であるホッジ理論 を基礎から解説することを目標とする.層の理論や コホモロジーの理論を簡単に解説したあと, ケーラー多様体のコホモロジーのホッジ分解定理 を一応の目標とする.時間が許せば,代数幾何への 応用を解説したい.
授業の内容と計画(予定)

次の項目について,講義を行う.適宜,レポート問題を
課して理解を深める一助とする.
1. 基本概念: 複素多様体, ベクトル束,層および層のコホモロジー.
2. チャーン類の定義とリーマン・ロッホ型の定理.
3. ケーラー多様体とコホモロジーのホッジ分解定理
4. 代数幾何への応用.
履修上の注意

先行科目: 3年生までの代数,幾何、解析 . 後行科目: 特になし .
最初は, 理論の細かな部分に気をとらわれずに 全体的な理論の流れをつかむようにしてほしい. 簡単でもいいから実際の問題に適用することにより 理論に対する理解が深まる事が多いので 常に,例を念頭に置きつつ講義を受けてほしい.
成績評価方法

成績評価は出席およびレポートの提出状況に よって判断する.
教科書

特に使わない.
参考書

下記のものを一応あげておくが,
授業時にも, 適宜,指定する.
小林昭七,複素幾何1,2, 岩波講座: 現代数学の基礎,岩波書店.
学生へのメッセージ

複素多様体は,代数幾何学, トポロジー,幾何学,複素解析, 表現論等の数学が交錯する興味ある対象として研究されてきた. さらに, 近年では数理物理学との関係でさらに興味が増している. 多くの諸君の出席を期待する.
その他


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