2.2 文字列処理

2.2.1 copyright

copyright()

:: Risa/Asir の copyright 表示を文字列として戻す.

return

文字列

• Risa/Asir の copyright 表示を文字列として戻す.

[1150] copyright();
This is Risa/Asir, Version 20040312 (Kobe Distribution).
Copyright (C) 1994-2000, all rights reserved, FUJITSU LABORATORIES LIMITED.
Copyright 2000-2003, Risa/Asir committers, http://www.openxm.org/.
GC 6.2(alpha6) copyright 1988-2003, H-J. Boehm, A. J. Demers, Xerox, SGI, HP.
PARI 2.0.17, copyright 1989-1999, C. Batut, K. Belabas, D. Bernardi,
   H. Cohen and M. Olivier.

ChangeLog

• この関数は texmacs 用に書かれた (2004-03).
• OpenXM_contrib2/asir2000 の下の以下のファイルをみよ. builtin/miscf.c 1.21, parse/glob.c 1.47.

2.2.2 string_to_tb, tb_to_string, write_to_tb

string_to_tb(s)

tb_to_string(tb)

write_to_tb(s,tb)

:: 文字列可変長配列型(text buffer)のデータの処理

return

文字列可変長配列型(string_to_tb), 文字列型(tb_to_string)

s

文字列

tb

文字列可変長配列型

• string_to_tb(s) は, 文字列 s をはじめの要素とする 文字列可変長配列型オブジェクトを生成する.
• tb_to_string_(tb) は, 文字列可変長配列型オブジェクト tb から通常の文字列オブジェクトを生成する.
• write_to_tb(s,tb) は, 文字列 s を 文字列可変長配列型オブジェクト tb へ書き出す.
• SS を文字列変数とするとき, SS += "文字列" で SS へ文字列を書き足していくことができるが, 無駄なメモリを大量に消費する. 代りに関数 write_to_tb を用いるべきである. 文字列可変長配列型オブジェクトは文字列の可変長の配列でありメモリ管理に優しい データ構造である.

[219] T=string_to_tb("");

[220] write_to_tb("Hello",T);
0
[221] write_to_tb(" world!",T);
0
[222] tb_to_string(T);
Hello world!

ChangeLog

• この関数は 2004-3 に print_tex_form を効率化するために書かれた.
• OpenXM_contrib2/asir2000 の下の以下のファイルを見よ. io/ox_asir.c 1.52, builtin/strobj.c 1.12–1.13, 1.16, engine/str.c 1.5, parse/quote.c 1.9.
• rtostr が text buffer 型のデータに関しておそかった. 速度の改善は asir2000/io/pexpr_body.c 1.2, asir2000/parse/lex.c 1.32.

2.2.3 set_print_function

set_print_function([fname])

:: 画面表示用の関数を登録

return

整数

fname

文字列

• set_print_function は fname(F) を通常の画面表示関数の代わりによぶ. @code 引数がない場合は画面表示関数をデフォールトへ戻す. @code Asir-contrib はこの関数を用いて出力関数を Asir-contrib 用に変更している.

[219] def my_output(F) {
           print("Out: ",0); print(rtostr(F));
      }
[220] set_print_function("my_output");
Out: 0
[221]  1+2;
Out: 3

参照

@ref{rtostr}

ChangeLog

• この関数は 2001-9-4 に asir-contrib のために導入された. 変更をうけたソースコードは builtin/print.c 1.11 である.

2.2.4 printf, fprintf, sprintf

printf(format[,args])

fprintf(fd,format[,args])

sprintf(format[,args])

:: C に似たプリント関数

return

整数(printf,fprintf), 文字列(sprintf)

format

文字列

fd

非負整数(ファイル記述子)

args

オブジェクト

• printf は書式文字列 format にしたがい, オブジェクト args を標準出力に書き出す.
• fprintf は結果を, ファイル記述子 fd の指すファイルに書き出す.
• sprintf は結果を文字列で返し, 標準出力には書き出さない.
• 書式文字列の中で %a (any) が利用可能. args の個数は書式文字列の中の %a の個数に等しくすること.
• ファイル記述子は, open_file 関数を用いて得ること.

[0] printf("%a: rat = %a\n",10,x^2-1)$
10: rat = x^2-1
[1] S=sprintf("%a: rat = %a",20,x^2-1)$
[2] S;
20: rat = x^2-1
[3] Fd=open_file("hoge.txt","w");
0
[4] fprintf(Fd,"Poly=%a\n",(x-1)^3)$
[5] close_file(Fd)$
[6] quit;

$ cat hoge.txt
Poly=x^3-3*x^2+3*x-1

参照

@ref{rtostr},@ref{open_file},@ref{close_file}

ChangeLog

• 関数 sprintfは 2004-7-13 にコミットされた. 変更をうけたソースコードは builtin/strobj (1.50) である.
• 関数 printfは 2007-11-8 にコミットされた. 変更をうけたソースコードは builtin/print.c (1.23) である.
• 関数 fprintfは 2008-11-18 にコミットされた. 変更をうけたソースコードは builtin/file.c (1.25) である.
• %a は Maple の sprintf の真似か.

この文書は10月 30, 2025にtexi2html 5.0を用いて生成されました。